焼人録

ただの備忘録兼日記帳です。なぜ公開している。

220313

昨日の疲れのせいか午前中はたいして何も手に付かず過ごしてしまった。

やはりツーリングは翌日も休みじゃないと行く気がせんな。

 

『赤い闇スターリンの冷たい大地で』を観た。ソ連邦ウクライナに対して行ったホロコーストにも並ぶ非道である計画的饑餓虐殺ホロドモール、そしてそれを世界から覆い隠してしまうソ連の暴力性、非人道性と屈従する記者の腐敗と惰弱から生まれたプロパガンダ。それらを打ち払い、白日の下にさらした若き記者の物語。

中盤、主人公がウクライナで目にした地獄。道ばたには多くの死体が転がり、家の中は冷たい死の静寂で満ちている。飢えた子供は人肉にまで手をつける。これがソ連邦が、今なおウクライナを侵略し悪辣の限りを作るロシアの前身国家がウクライナにした所業である。

外野から無責任に放つ降伏論議なぞ、いかに浅はかで表面的かが思いしらされる。

非常に重苦しく、気持ちの上がるようなエンターテイメントではないが、今の情勢下だからこそ観る価値のある映画であった。

このような世の中でなければ自分は観なかった映画だが、出会えて良かった映画だ。

 

世の中では無数の事態が起きているが、一つの事態を知るには多くの知識が必要であり、関心の炎に炙られる自分とそれを御するのに必要な立ちはだかる本の壁にうんざりすることも多々ある。

ただ、これに耐えられなくなると、わかりやすいに捕らわれ、断言口調で語るYouTuberなぞ崇めるようになるのだろうな。